L. ロン ハバードの講演を復元
ハバード氏が基本の文献を執筆したのと同時期に提供した講演を復元することが、このプロジェクトのもうひとつの重要な局面でした。ハバード氏は1950年代に、ダイアネティックス実践者やサイエントロジストを対象に何百もの講演を提供しました。こうした講演は、対応する書籍の内容をさらに展開したものでした。録音はされたものの、その大半は利用されないまま長くお蔵入りになっていました。形成期にあった教会には、録音を複製する設備が揃っていなかったためです。かつて実施されたプロジェクトは、講演が提供された各都市をくまなく探し回るというものでした。ロサンゼルス、フェニックス、フィラデルフィア、ウィチタ、ロンドン、メルボルン、ヨハネスブルクなどで、存在が知られていたオリジナル録音がすべて集められました。しかし、依然として大量の複製は困難でした。オリジナル録音の大半は録音状態が悪く、長い年月を経る間にテープも劣化していたためです。事実として、それまでにもさまざまな復元の試みがなされたにもかかわらず、大半の講演は、生で提供された日以来、一度も聞かれたことがなかったのです。
しかし、21世紀に入り、コンピューターとデジタル技術が飛躍的に進歩したことで、この極めて困難なプロジェクトがあらためて開始され、ようやく実際の成果が挙がるようになりました。しかし、それでも、内容にふさわしいレベルの品質を達成するために、教会は既存のオーディオ技術の限界を押し広げる試みを続けました。こうして、世界でも有数の精巧な技術を駆使する音声修復スタジオが設置されました。何万時間にも及ぶ作業の末に、かつては欠落や歪み、雑音のためにまともに聴くことのできなかった何百時間分もの録音が、見事に修復されました。その結果、膨大なサイエントロジーの文献全体が復元され、今後永久的に利用できるようになったのです。
調査、検証、編集、音声の修復というこの大規模な取り組みにより、この教会の歴史の中で最も劇的な達成が遂げられました。サイエントロジーの宗教の根幹を成す文献の復元です。L. ロン ハバードによる18点の書籍は、あらゆる細部に至るまで完璧な形で制作されました。それぞれの本に対応する講演シリーズには280本の講演が含まれ、教会内の施設でCDセットとして製作されました。どの講演シリーズにも検証済みの講演記録と補足の参照文献が収録されています。また、確実な理解を保証するために、各書籍と講演シリーズには膨大な用語解説が付いており、定義の言葉がハバード氏が用いた通りの定義が掲載されています。これらの書籍と講演はすべて、15の主要な言語で製作・出版されました。
ですから、すべてのサイエントロジストにとって、まさに「知識の黄金時代」が到来したのです。
ミスキャベッジ氏は、次のようにまとめています。「念のため言っておきますが、ここで話しているものは『修正された』原稿ではありません。『新たに確認された』原稿でもありません。単に『パッケージし直した』ものでもありません。これは、100パーセント純粋な『源』なのです。」
サイエントロジー宗教の源である、L. ロン ハバードからの本物の知識を間違いなく得ることが、あらゆるサイエントロジストにとって最優先の目標です。それを可能にしたのがミスキャベッジ氏です。